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双極性障害Ⅱ型の私と優しい旦那さんの、ほのぼの夫婦日記 jiji0318.exblog.jp

初めまして♡双極性障害Ⅱ型になって今年で8年目になるルナです。2017年3月に優しい旦那さんに 恵まれて、結婚しました。しかし、双極性障害II型の鬱期になってしまい、仕事を退職。今は、体調が安定して、社会復帰するのを目指し療養中です。


by ルナ
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統合失調症の母に育てられて…幼少期❻

父と母は家の近くに大きな畑を借りた。

そこはとても良い土地で、土が肥えてて

ホクホクとしてた。

農家で育った父は、畑仕事が得意だった。

野菜の育て方を何でも知ってて

季節ごとの野菜が沢山採れた。

私達姉妹は、収穫を手伝うのが楽しかった。


一方で母も畑仕事に夢中になった。

しかし、困った事に着ている服装が

継ぎ接ぎだらけのホームレスの様な格好で

その格好でいつも、住宅街と畑を往復する

ので、私はとても恥ずかしい思いをした。


父は畑に大きな鶏小屋を建てた。

そして、近くにある珍しい種類の鳥が沢山

居て、色々な動物も繁殖させてる

ブリーダーさんから、有精卵を12個

買って来た。

私達姉妹は大喜びで、その卵をこたつの中で

温めて、数時間おきにコロコロと転がした。

それから何日経ったのだろう?

定かではないが、ある日、卵からコツコツと

音が聞こえてくる。

私達姉妹は早まる気持ちを抑えられなかった。

コツコツとひよこが中から出て来ようと

必死になってるところを、助けてあげたい

と思った。本来なら、自力で出てくるのを

待つのがひよこの為になるのだが、

そんな事を知らなかった私達は

卵の殻を剥いてあげた。

すると卵の中から、黒いひよこが誕生した。

私達姉妹は驚いた。

前に縁日で買ったひよこは黄色いひよこだった

から。

父は、わざわざ珍しい種類の黒い鶏の卵を

買って来ていたのであった。

この鶏達はあっという間に成長した。

父の作ってくれた、大きな鶏小屋には12羽の

黒い大きな鶏が住むようになった。

この鶏達は私達姉妹が毎朝卵を取りに行くと

襲いかかって来たので、毎日が戦闘状態

であった。


私達姉妹は、学校へ行く代わりにこうして

畑仕事や動物の世話をして暮らしていた。



母はとても気まぐれな人であった。

言ってる事がコロコロ変わった。

ある日は夕方4時には就寝しなさいと言い

朝の2時には起こされた。

これも『神様のお告げ』でそうなった訳で

あったが、私達姉妹は流石に夕方4時には

眠れないので、母にバレないように

コソコソとお喋りに夢中になっていた。

そのせいで、朝の2時に叩き起こされて

聖書の暗唱をさせられた時は

本当に死んでも良いから眠らせてとまで

思った。


また、私達姉妹は子供の頃からお菓子を

食べる事を禁じられていた。

たま〜に、母の気分の良い日に貰える

お菓子の味を覚えて、『お菓子やアイスクリーム

がたらふく食べたいなぁ〜』といつも

スーパーのお菓子コーナーやアイスクリームの

コーナーを見ては悲しくなった。

周りの子供達はそういう制限が無かったので

とても羨ましく思った。


しかし私は、9歳か10歳の頃に悪知恵が

ついた。

父の箪笥の引き出しから、父のお金をくすねる

様になったのである。

額は毎回千円だった。

それを握りしめて、妹を連れて大きなリュック

を背負って、学園内の売店に行った。


売店のおばあちゃんは優しくて

私達の家庭の事情を察していたのだろう。

私達姉妹がお菓子を買っても

それを母に告げ口する事は無かった。

売店でお菓子を物色中に父と出くわして

しまった事があった。

しかし、父は見て見ぬふりをしてくれた。

私は一瞬心臓が止まったかと思った。

今思えば、父は私がお金を抜き取ってる事

に気付いていたに違いない。

父の優しさに感謝だ。

私達姉妹は、戦利品を夜7時の就寝時間を過ぎて

母の気配が無くなった頃に

ベッドの上でコソコソと食べていた。

コソコソと食べるそれはとても美味しくて

幸せを感じた。

お菓子のゴミは、屋根裏に棄てた。

屋根裏はお菓子の袋のゴミでいっぱいになった。


それから、こんな事もしていた。

父は当時大学の食堂で料理人をしていた。

父は、学生に出して残った食べ物を

家に持って帰って来た。

だが、母は健康志向が強かったので

父が家に残り物を持ってくるのを

いつも怒っていた。

母は私と妹に、それを犬にやるように

言った。

私達は、母に隠れて、残り物を犬にやり

ながら、自分の口にも入れていた。

普通のご飯って、こんなに美味しいんだ

と思った。

特に父が作る学食用のマーブルケーキは

最高に美味しかった。


私は、母に隠れて何かをするという事が

出来た事に、喜びと自信を感じた。


しかし、それはつかの間であった…


by jiji0318 | 2018-08-28 11:00 | 統合失調症の母に育てられて…